日本の新入国システム導入、最短2分で通関可能?

2025.04.07 | 日本生活

日本を訪れたことのある人なら誰もが知っているように、成田空港の入国審査は冗談ではありません。特に混雑時には30分以上の待ち時間が当たり前で、ゴールデンウィークや桜の季節には「身動きが取れない」状態になります。しかし今回、日本政府は本腰を入れることを決断しました。4月7日、成田空港第3ターミナルで新入国システムが正式導入され、大幅な待ち時間短縮が期待できるとのことです。一体どのような最新技術なのでしょうか?

今回導入される「共同キオスク」という新デバイスは、入国管理と税関検査を同時に処理できるセルフ端末です。従来は入国審査と税関申告が別々の窓口で行われ、手間と時間がかかっていました。新システムでは全ての情報を一括入力し、デジタル庁が提供するQRコードをスキャンするだけで、顔認証とパスポート読み取りを通じて迅速に身元確認が完了します。

羽田空港での試験運用では、1人あたり平均2分の時間短縮効果が確認されました。一見小さな数字に思えますが、1日数千人規模の入国者を考えると累計で数時間の効率化になり、疲れた旅行者にとっては待ち時間が少しでも減るのは大きなメリットです。

成田第3ターミナルでは朝夕のピーク時に対応するため、まず10台が設置されます。順調なら他のターミナルや全国主要空港への展開も計画されています。成田空港関係者も「増加する訪日外国人客に対し、待ち時間短縮と満足度向上が課題。新システムで効率的でスムーズな入国体験を提供したい」とコメントしています。

ただし課題も残ります。システム利用には事前のデジタル庁ウェブサイトでのQRコード生成が必要で、操作に不慣れな旅行者は戸惑う可能性があります。顔認証のエラーやパスポート読み取りトラブルが発生した場合の対応も懸念点です。

とはいえ、従来の有人窓口に比べ迅速でスマートな入国手段が登場した意義は大きいでしょう。もし「共同キオスク」が全国に普及すれば、いつの日か地下鉄の改札を通るように簡単に日本に入国できる日が来るかもしれません。